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直圧力は45°転舵時が最大になると考え、舵元の流入水速度は船速の1.2倍としてBeaufoyの式で求め、そのうち30%が正圧、70%が負圧であるとした。
すなわち、船速をV(Kt)とすると、
正圧
P+k=0.3×15.6×(1.2・V)2×sin45°×10 4×9.81=46.74・V2×10 4(N/cm2
負圧
P−k=一0.7×15.6×(1.2・V)2×sin45°×10 4×9.81=−109.08・V2×10 4(N/cm2
17隻の実船を調査した結果、舵板の最上部パネルの中央から、航走中に後トリムにより増加した船尾喫水線までの高さは、船の満載型喫水d(m)の約1.5倍であり、また最下部パネルの中心からのそれは約2.0倍であったので、これらを平均静水圧とした。
最上部パネルの平均静水圧Pku=0.15・d・9.81(N/cm2
最下部パネルの平均静水圧Pkl:0.20・d・9.81(N/cm2
パネルに加わる外力のうち、正圧は最下部パネルに対するものが最大であり、また負圧は最上部パネルに対するものが最大となるが、強度計算用としては、このうちの絶対値の大きい方が舵全面に一様に分布していると考えた。
強度計算用の正圧P+=P+k+Pkl=46.74・V2×10 −4+1.96・d
強度計算用の負圧P一=P−k+Pku=−(109.08・V2×10 4−1.47・d)
今、水平舵骨と垂直舵骨とに囲われた舵板の一つのパネルは、分布荷重Pを受ける四辺固定の長方形板と考えると、その長辺固定縁の中央に最大応力を生じ、その応力は次式で表される。

 

 

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